

推薦入試には、「一般推薦」と「文化・スポーツ等特別推薦(以下、特別推薦)」があります。前者が従来からの一般的な推薦入試で、後者は卓越した能力を持つ生徒の個性を伸ばし、あわせて高校の特色化も推進する「一芸一能入試」と考えるとよいでしょう。
特別推薦は2004年度に導入され、初年度15校の実施校が翌2005年度32校、2006年度40校、2007年度52校、2008年度65校、2009年度72校、2010年度85校と増加傾向です。
さて、推薦入試の募集人員は、一般入試も合わせた全体の定員に対して、課程や学科などの別で20%~50%以内という枠があります。何%にするかは各高校が設定します。特別推薦の募集人員も、このなかに内数として含まれます。
一般推薦
選考は「調査書(必修教科の観点別学習状況の評価または評定)」「面接」「小論文または作文」「実技検査」「入学願書による志望および都立高校長が必要とする資料(自己PRカードを含む)」を用いて総合的に判断して行われます。応募に際しては中学校長の推薦が必要で、一度出願すると志願変更はできません。
「調査書」「面接」など各々の満点は高校別に定められており、それらを合計した総合成績で合否は決まります。総合成績が同点の場合は、都立高校長が各種資料を用いて同順位が出ないよう優先順位を設けます。
推薦入試の目的は意欲や適性などを評価して入学者を決定することですが、なかには小論文や作文が課され、その配点が相当高く学力を重視する姿勢の高校も見受けられます。
文化・スポーツ等特別推薦
選考は「実技検査」や「調査書(必修教科の観点別学習状況の評価または評定)」「面接(自己PRカードが資料)」などを各高校が適宜組み合わせて選考資料とし、総合的に判断して行われます。調査書を資料として用いなかったり面接がなかったりする高校もあります。何の科目や種目、特技を検査するかは各高校で異なります。
高校が定めた基準に志願者のレベルが達していなければ、志願者数が募集人員より少なくても不合格となる場合があります。その場合は、その不足分の募集人員は一般推薦に振り替えられます。
応募に際しては中学校長に志願を認めてもらう必要があり、出願すると志願変更はできません。なお、本人が希望すれば同日実施の当該校の一般推薦に出願することもできます。
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●出願や第2志望について教えて! 一般推薦では、中学校長が志願者を高校に対して推薦するという形であるため、一度願書を出したら、その後に志願変更することはできません。これは、一般推薦だけではなく「一芸一能入試」とも考えられる特別推薦も同じで、こちらも中学校長の推薦こそ不要ですが、志願変更はできません。 さて、一般推薦での出願は、原則1校1コースまたは1科(分野)に限られています。ただし、志望する高校の同一の学科のなかに2科(分野)以上ある場合には、他の1科(分野)に限って、第2志望として指定することができます。この第2志望の指定に際しては、たとえば同じ高校内に普通科とコース、または農業科と家庭科など複数の学科があるといった場合には、それぞれが学科として扱われますので他方を第2志望とすることはできませんので注意しましょう。 一方、特別推薦でも、この選抜を実施している高校の種目などのなかから1種目を指定して、1コースまたは1科に限って出願します。前ページでも記した通り、特別推薦への志願者は同日実施の同じ高校の一般推薦にも出願できますが、各種の検査などについては、一般推薦で課される面接、小論文または作文、実技検査などを受ける必要があります。 |
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●自己PRカードとは? 推薦入試の出願時に必ず提出が求められている書類です。次の2点を書いて、願書などと共に志望校に提出します。点数化はされませんが、面接の資料になったり選考の際の材料となる重要なものです。
記入する際には、各高校が事前に発表している「本校の期待する生徒の姿」を理解し、それを踏まえた上で、自分を最大限アピールしましょう。 |
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●本校の期待する生徒の姿とは? 各高校がどのような生徒に入学してほしいと考えているのか、その具体例を示したものです。 たとえば、「志望動機と将来への目的意識が明確で、4年制大学への進学に向けて、積極的に学習を続ける姿勢を維持できる生徒」(竹早高校・2010年度実績一部抜粋)といった具合です。各高校の「本校の期待する生徒の姿」は、各中学校に配付されたり高校のホームページでも公表されます。 |
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一般推薦・特別推薦を問わず、推薦入試で合格した者は入学手続きをしたかどうかにかかわらず、その後に行われる都立高校の一般入試には志願できませんので、志願校の選定は十分検討して行いましょう。不合格の場合には、全高校の一般入試に出願できます。 |
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●面接・実技について教えて! 面接形式には、個人面接と複数の受検者が同時に面接を行うグループ面接があります。おもに志望動機や興味、関心についての質疑応答がなされるのですが、一部の高校では英語による問答もあります。 また、「パーソナル・プレゼンテーション」を行う高校もあります。これは、発表などを通して個性や能力などを自己表現するものです。高校によっては課題を示しているところもありますが、表現手段がまったくの自由の場合もあります。一方、実技検査を課す高校は芸術や体育に関する専門学科に多く見られ、素描や作図、体力テストなど専門とする学科に応じた内容の検査が実施されています。 |

調査書点の算出は、必修教科の「観点別学習状況の評価」または「評定」を使って行われます。どちらを利用するかは各高校が定めます。
前者では、全37観点のうち、どの観点を重視して配点を高くするかは、各高校の特色に応じて異なります。一方後者では、そういうふうに特定の教科が重視されたりすることはありません。ここでは、調査書点の出し方と総合成績の計算方法をパターン別に例とともに説明します。
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山田さんの国語のⅠの観点はA評価です。一方、国際高校の選抜実施方法にある国語のⅠの観点を見ると、Aは8点とあります。つまり山田さんは、国語のⅠの観点で8点を得点した計算になります。こうした得点を積み重ねていくと、山田さんは国際高校の「観点別学習状況の評価の得点の満点400点」に対して、350点を取ったという計算になります。
さて、国際高校の「調査書点の満点」は、上記の通り500点です。一方、「観点別学習状況の評価の得点の満点」は400点ですので、調査書点を出すためには比例換算をします。

さて、国際高校では、ほかに面接と小論文が課されて選考資料となります。満点は面接が200点、小論文が300点なので、先の調査書と合わせて、全部で1000点満点となります。
山田さんの調査書点が437点、仮に面接が180点、小論文が250点とすると、これらを合計した867点が、山田さんの合否を決定する総合成績というわけです(調査書点の出し方は特別推薦も同じ)。

日比谷高校の「調査書点の満点」は、上記の通り450点です。一方、田中さんの評定合計は、45点満点中44点です。比例換算すると、田中さんの「調査書点」は440点となります。
また、日比谷高校では、面接(満点170点)も課されており、調査書点と合わせた総合成績の満点は620点となります。仮に、田中さんが、面接で165点を取れば、調査書点440点とあわせて、総合成績は605点となり、これが合否を決定する総合成績です。
※調査書記載内容は、志望校への出願前に、生徒の保護者に通知されます。

